今回は、食養生の中でも、現代の人達に必要なデトックス(体の老廃物や毒素を排出すること)についてお話しします。
今は秋ですが、春先が木の芽時といって自律神経のトラブルが増える時期です。自律神経をうまくコントロールしたり、全身に必要な血液を分配したりするのは肝臓の役目です。
しかし、解毒するにはビタミンやミネラルが必要となり、不足すると解毒酵素や分解酵素がうまく働かずに、汚れた血液が体内を巡ることになります。
汚れた血液はうまく栄養や酵素を運ぶことができず、全身にコリやハリ、痛みが節々に出やすくなります。また、疲れやだるさなどの症状が出たりします。
最終的に酸性化した血液は自律神経をも不安定にして、様々なトラブルを発生していきます。
ですから、この時期の対策として、肝臓に負担のかかる高脂肪・高タンパク・高糖分の食事を控え、ごはん、味噌汁、漬け物、煮物などの粗食に戻すことが大切です。
皆さんよく「宿便が溜まっている」と言われますが、通常「胃腸の処理能力を超えて食べたために、腸内で停留する内容物」と考えられています。
つまり食べすぎなのです。
逆に言えば、宿便を減らそうと思う方は、食事を一食分抜けばいいのです。
朝は排泄の時間帯ですから、起きがけにお白湯を一杯飲んで体を温めながら排泄を促すと、体から老廃物が排泄され、スッキリしてきます。ぜひ、お試し下さい。
「万病一元、血の汚れ」
漢方の世界では昔から言われてきた言葉です。元を正せば、全ての病気は血液の汚れから来ているということです。
これは現代になってもある程度あたっていると思います。
「食が血となりに、肉となる」
食べ物が血液となり、血液が肉、臓腑、体を作っているということです。
食べ過ぎ、肉、卵、牛乳、バター、マヨネーズなどの摂り過ぎは血液を汚し、その結果として様々な病気になったりします。食べることも大事ですが、その前に老廃物を出し切ることがもっと大切になります。
健康食やサプリメントでもデトックス作用があるものが増えてきましたが、やっぱり一番手にあげられるものはキトサンなどを配合したものでしょう。
日々の食材についてもちょっと考えて、できるだけ野菜なども、皮を残したまま調理してみて下さい。
白ごはんよりも5分づき、できるなら玄米食も、できることから始めてみてはいかがでしょう。