消化と糖代謝を支える名脇役!すい臓を健康に!
心臓、肝臓、腎臓などに比べると、すい臓は、あまり目立たない臓器かもしれません。
しかし、身体にとって重要な働きを担っています。
近年、すい臓の病気は増えているといわれています。
消化液&ホルモン分泌!身体を正常に保つ働き
すい臓は胃の裏側にあり、長さ14~18cm、しゃもじのような細長い形をしています。
すい臓の大きな働きのうち、一つは、消化に関わる働きです。
すい臓は消化酵素であるすい液を分泌し、食べ物の消化吸収を助けます。
すい液には炭水化物を分解するアミラーゼ、たんぱく質を分解するトリプシン、脂肪を分解するリパーゼが含まれています。
炭水化物、たんぱく質、脂肪は3大栄養素であり、これらを身体に取り込むためにすい液は不可欠なのです。
二つ目は、ホルモンを分泌する内分泌機能です。
代表的なものがインスリンです。
インスリンは糖を消費してエネルギーに変えるホルモン。
一方、糖を増やすグルカゴンも分泌。
すい臓ではインスリンとグルカゴンをバランスよく分泌しながら、糖の調整を行っています。
発見が難しい、すい臓の病気
すい臓の病気には、すい炎、すい臓がんなどがあります。
また、糖の調節のバランスが崩れると糖尿病を発症します。
すい臓は身体の奥深くにあり病気を発見しづらく、自覚症状が少ないため発見されたときには重症化していることも多く、その点では「沈黙の臓器」といわれる肝臓に似ています。
すい臓の病気が増えている理由には、高脂肪の食事やアルコールの摂取過多により、すい臓への負担が増えていることが原因ともいわれます。
● 急性すい炎
消化酵素がすい臓自らの細胞を壊してしまう病気です。
そのため激しい左上腹部や背中の痛みを伴います。
男性はアルコール、女性は肥石が原因といわれています。
● 慢性すい炎
炎症を繰り返して組織が破壊され、すい臓の機能が低下。
進行すると消化吸収障害や糖尿病を引き起こします。
● すい臓がん
早期発見が難しく、肝臓など周囲の臓器に転移しやすいがんです。