今回は、脂肪の量を適度に保ってくれるキトサンの作用についてのお話です。(後半)
◉ 水溶性キトサンの血中コレステロール低下作用 ◉
海藻類や果物、こんにゃくなどに含まれる水溶性食物繊維がコレステロールを低下させる効果があることが分かっています。
動物性食物繊維であるキチン・キトサンにも同様の効果があることが分かりました。
コレステロールは、消化吸収を補う胆汁酸の原料になります。
十二指腸に分泌された胆汁酸の多くは小腸で再吸収されて肝臓に戻り、再び胆汁として分泌されます。
この仕組みを腸肝循環といいます。
キトサンには、胆汁酸を吸着、排出し、再吸収を抑える働きがあります。
不足した胆汁酸を補おうと新たな胆汁酸を作るためにコレステロールが使われます。
そして結果的に、血中コレステロールの減少につながるというわけです。
<キトサンによる血中コレステロール低下のメカニズム>
① 胆汁酸はコレステロールを原料としてつくられます。
② キトサンはコレステロールや胆汁酸が再吸収されるのを抑制し、外へ排出を促します。
③ 不足した胆汁酸を補うために、血液中のコレステロールが使われるため、血中コレステロールを低下させることができます。