喫煙者はまず禁煙。細菌やウイルスに打ち勝つ免疫機能を高めるために体力をつけ、腸内環境を整える発酵食品や食繊維をとることも大切です。
◆ 慢性閉塞性肺疾患(COPD)予防の基礎知識
日本では、COPDを発症した患者さんの約90%に喫煙歴があり、タバコの煙を慢性的に吸っていることが、発症に強く関わっていると考えられています。
喫煙以外の原因には、大気汚染物質や職業上の粉じん、化学物質(刺激性の蒸気や煙)などがあります。
COPDの発病率は、喫煙者全体の10~15%と報告されており、加齢や喫煙本数の増加に伴ってリスクが上昇することが知られています。
発症しやすい喫煙者には何らかの遺伝子的な要因があると考えられていますが、国内では極めてまれである「α1-アンチトリプシン欠損症」という疾患でみられる遺伝子異常を除いては、詳しい関連が明らかになっていません。
そのため、いわゆる発症の予測マーカー(目安)となり得るものは今のところありません。
そこで、COPDの予防を考えるならば、まず最大の危険因子である喫煙をやめることが一番の対策となります。
同じように、副流煙を吸い続けることもCOPD発症の危険因子とされていますので、受動喫煙を避ける工夫をする必要があります。
◆ 肺にやさしい生活習慣
○ タバコを吸わない
○ 高タンパク・高エネルギー食を心がける
○ 野菜をたっぷり食べて、バランスの良い食生活
○ 呼吸法を身につけ、呼吸効率を高める
○ 適度な運動・ストレッチなどで呼吸筋を鍛える
○ 外へ出る機会を増やす
○ 風邪などが流行している時は外出時にマスクを着用する