陽の力が強まる時期こそ、 “陰”を養いましょう
梅雨が明けると、陽射しはますます強くなり、空気は乾いて、まさに「陽の気」が満ちあふれる時期に入ります。東洋医学では、夏は“陽盛陰虚(ようせいいんきょ)” ――つまり、陽が盛んになることで、体内の“陰(いん)”が消耗しやすくなる季節とされています。
ここで言う「陰」とは、体内の水分や潤い、冷ます力、そして静けさのエネルギーのこと。陽のエネルギーが強まることで、陰の要素――つまり潤いや落ち着き、休息などが足りなくなってしまうのです。その結果、喉の渇き、ほてり、不眠、イライラ、肌の乾燥などが起きやすくなります。
実際に、梅雨明けから夏本番にかけては、「夜なかなか寝付けない」「寝ても眠りが浅い」「なんとなく落ち着かない」といったお悩みを多く耳にします。それらは、まさに“陰虚(いんきょ)”のサイン。
この時期にこそ、意識して「陰を養う」生活が求められます。
陰を養うポイントは、 “潤すこと”“冷ましすぎないこと”“静けさを取り入れること”。たとえば、冷房の風に直接当たらないようにする。夜はスマホを早めに切り上げ、目や脳を休める。お茶やスープで体に潤いを与えつつ、必要以上に冷たいものに頼らない。このようなちょっとした積み重ねが、陰を守る大きな助けになります。
また、心の過剰な高ぶりも陰を消耗させる原因に。なるべく“静かな時間”を意識的に持ちましょう。お気に入りの音楽を聴いたり、ゆっくりお風呂に入ったり、早朝の涼しい時間に空を見上げるだけでも、心の中に静かな陰が育まれていきます。
陽の勢いに合わせるだけでなく、 “陰を意識して養う”ことが、夏を健やかに乗り切る大きな鍵になります。ぜひ、内なる静けさと潤いを大切に、夏の時間を過ごしてみてくださいね。
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